がんと付き合うために

がんの予防

化学予防

癌の化学的な予防は、生活習慣を改善するという方法ではなく、医薬品の投与によって癌を予防するという方法です。 緑黄色野菜の成分から癌予防薬ができないかといくつか調査が実施されました。中国では、ある研究でベータカロチンなどのビタミン錠剤により胃癌の発症を約2割少なくできましたが、フィンランドでは、喫煙者がベータカロチンを服用すると肺癌の発症率が若干上がってしまいました。

日常的にお茶を良く飲む人に癌の発症者が少ないという報告に基づき、ある機関が調査を行いましたが、調査対象者が不足していたため明確な実証は得られませんでした。 ピロリ菌を殺菌すると胃癌予防に効果があると考えられていますが、中高年、いわゆる胃癌年齢になってからピロリ菌殺菌しても効果は薄いとも考えられています。

やはり調査対象者の不足のため解明には至っていないのが現状のようです。日本では、ピロリ菌感染者は、60歳以上で6割から8割で、40歳代で5割、10歳代で1割ほどですが、衛生状態が改善されているので、ピロリ菌の感染率は減少しています。

化学予防については、試行錯誤があり、癌の予防に効果があるか解明されるまでは時間が必要です。効果があったとしても、多量摂取が良いのか、一定量が良いのか、一定量を超えると効果が下がるなどのパターンが考えられます。しかし、有効性が解明されれば個人の適量を見極め、積極的な癌予防法になるよう考える必要があるようです。

また、遺伝子多型を調査することで癌を発症しやすい人を特定し、化学予防による癌予防方法として、今後に期待されている手法のひとつと考えられています。