がんと付き合うために

がんの発生原因

放射線

人間の身体は数十兆個もの細胞が集まって出来ています。細胞を作っているのはたんぱく質などの化合物で、それを作っているのがあらゆる物質の素である原子です。放射線が当たると、この原子と原子の繋がりから成る分子が壊れてしまうのです。

これによって細胞が壊れるなど、細胞の設計図とも言える遺伝子が変わり(突然変異)、形や性質の異なる細胞が生じることがあります。そして、遺伝子の突然変異は、将来的に癌細胞が生まれる原因になると考えられています。

放射線に被曝した人は、被爆していない人より癌の発生、死亡が多いことがわかっています。被爆によって割合が最も増える癌は白血病です。また、白血病以外でも、受けた放射線量とともに増加割合が高くなる傾向があります。膀胱、乳房、肺、卵巣、甲状腺、大腸、食道、胃、肝臓、皮膚等の各癌に放射線との関連がみられています。

原爆被爆者を対象とした調査では、癌死亡者のうち5ミリシーベルト(mSv)以上の被爆が原因とみられる割合は9%程度(このうち白血病については51%)でした。5mSvは、爆心地から2.5km以内で被爆した人の平均値とほぼ同じ線量で、これは、自然界や宇宙からの放射線に数年にわたって被曝する線量、あるいは放射線作業従事者に許されている年間平均被爆線量(20mSv)の約4分の1に当たるとされています。

これらの影響は、被爆してすぐに現れるのではなく、一定の期間をおいて現れることが調査でわかっています。白血病は被爆後2~3年で影響が出始め、5~10年でピークに達し、以降は減少しています。 その他に、屋内ラドンによる肺癌や、有害紫外線による皮膚癌のリスクが高くなることが知られています。