がんと付き合うために

がんの発生原因

食物・栄養

食習慣は、癌の原因の2割から3割を占めていると言われています。これは食習慣の改善が癌予防につながることを示します。ただし、現時点では食物や栄養素レベルでの関連は、まだ詳しくは解明されていません。

世界保健機関(WHO)などの評価による項目で、「関連が確実」と判定された項目は、飲酒で口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、食道癌、肝臓癌、乳癌のリスクが高まることでした。 次に「おそらく関連が確実」と判定された項目は、野菜と果物で口腔癌、食道癌、胃癌、結腸癌、直腸癌のリスクが低くなること、貯蔵肉で結腸癌と直腸癌、塩蔵品および食塩で胃癌、そして、熱い飲食物で口腔癌、咽頭癌、食道癌のリスクが高まることがあります。

それ以外の関連については「可能性がある」、または「不十分」という評価にとどまり、さらに研究を積み重ねる必要があるという段階である、とのことです。 飲酒については、発癌性物質が体内に取り込まれやすくなる作用や、アセトアルデヒトによる影響、薬物代謝酵素への影響、免疫抑制、栄養不足等によるメカニズムが考えられています。

飲酒の頻度や酒の種類よりも、エタノール摂取量との関連が強いと考えられています。酒の通過経路である口腔、咽頭、食道等の上部消化管、アルコールの分解を担う肝臓、ホルモンと密接な関連を持つ乳房の各癌のリスクを上げることが「確実」とされています。

野菜と果物については、カロテン、葉酸、ビタミン、イソチオシアネート等の様々な成分が体内で発癌性物質を解毒する酵素の活性を高める、あるいは生体内で発生した活性酸素等を消去するなどのメカニズムが考えられています。 野菜や果物が消化管の癌のリスクを下げることはわかっていますが、たくさん食べれば予防効果がある、というデータはありません。現状では、野菜や果物不足にならないように注意することが、癌を予防するために大切なことであると言えます。