がんと付き合うために

がんの発生原因

持続感染(ウィルス、細菌、寄生虫)

ある機関の報告によれば、全世界でウィルスや細菌等の持続感染が原因で発症する癌の割合は、18%程度と推計されています。先進国では9%と比較的低いのに対し、発展途上国では23%と高くなっています。

日本については胃癌や肝癌が多いため、20%と先進国の中では高くなっています。 持続感染による癌は、B型肝炎ウィルス(HBV)、C型肝炎ウィルス(HCV)による肝癌や、ヒトピローマウィルス(HPV)による子宮頸癌、ヘリコバクターピロリ菌(Hp)による胃癌がその大半を占めています。

その他に、レトロウィルスの遺伝子が正常な細胞の遺伝子に組み込まれる過程で、その細胞の持つ癌抑制遺伝子が無くなることがあるとされています。 発癌のメカニズムや持続感染者の発癌リスクは、感染体やそのタイプによって様々であるとされており、ウィルス等の単独では発癌には至らないと考えられています。

そもそも持続感染とは何かというと、感染したウィルスや細菌が体内から排除されず6ヶ月以上にわたって感染している状態を言います。 慢性肝炎が数年から数十年と続くと肝硬変、更には肝癌に進む可能性が高いです。

予防策としては、HBV感染予防のためのワクチン投与や、HCV、Hp、住血吸虫などの感染体駆除のための投薬、あるいは対症療法のための抗炎症薬投与などが考えられます。また、癌による死亡者数を減らすために、症状の出ていない持続感染者の割り出しや定期的な健康診断による病気の早期発見の促進が行われているようです。