がんと付き合うために

がんの発生原因

喫煙(たばこ)

愛煙家がたばこを吸うことは、心を落ち着けるために効果があるようですが、喫煙は肺癌を筆頭に様々な癌の原因であることがわかっています。しかも、喫煙本数や喫煙期間、喫煙を始めた年齢等との関連では、トータルの喫煙量が多いほどリスクが高いことが示されています。

たばこの煙には約4000種類の化学物質が含まれていて、その中にはニトロソ化合物やアセトアルデヒト、砒素など約60種類の発癌性化学物質が含まれています。その影響を受けるのは、のどや気管支、肺などの呼吸器系だけでありません、血流に乗ってあらゆる臓器に運ばれて影響を及ぼす可能性があります。

今から約25年前の調査では、喫煙は口腔、咽頭、喉頭、肺、食道、すい臓、腎盂、膀胱に対して発癌性があると報告されています。 さらに最近の調査では、数多くの疫学研究や動物実験、メカニズムに関するデータが加わり、鼻腔、胃、肝臓、腎細胞、子宮頚部等の発癌性と骨髄性白血病が報告されました。そして、他人のたばこの煙を吸ってしまう受動喫煙では、肺に対する発癌性が確実視されました。

喫煙は、様々な癌の原因の中で、最も予防可能な原因の1つです。癌による死亡のうち男性で40%、女性で5%は喫煙が原因だと考えられています。特に肺癌は関連性が高く、肺癌による死亡のうち男性70%、女性20%は喫煙が原因だと考えられています。 癌の予防のためにはたばこを吸わないことが最も重要です。現在たばこを吸っている人も、禁煙によって癌のリスク(癌になる、または癌で死ぬ危険性)を下げることができるのです。そして、たばこを吸わない人にも受動喫煙が原因で肺癌などの健康被害を引き起こしてしまうことを忘れてはなりません。

なお、喫煙は癌だけでなく冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞など)や脳卒中を始めとした循環器の病気、肺炎や慢性閉塞性肺疾患など呼吸器の病気の原因でもあるのです。